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書類選考をパスする英文レジュメ「職歴」の3つのポイント

面接に進む英文履歴書「職歴」の書き方3つの要点
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職歴(Work Experience)は英文履歴書(英文職務経歴書)に不可欠なものですが、職歴や経験の書き方を知っていますか?

まず、求人に応募するときは自分と同様のスキルや経験を持った多くの応募者がいることを認識しなければなりません。
つまり、書類選考を通過するためには、類似した経歴の持ち主の中からまず自分の応募書類を採用者の目を止めてもらうことが重要。さらに職務経歴書でどれだけ説得力のある内容を書けるかが書類選考の合否を決定します。ここでは最も多くのスペースを割く職歴(Work Experience)で実践すべきポイントを3つ絞ってお伝えします。

相手に同調する

採用者は人手不足や新しい業務を始めるときに必要となるリソースを確保するためにスタッフを募集します。その際に必要なスキルや経験は募集要項に詳細に記載されているます。このときに内容を読み手目線で考えるということ。つまり採用担当者が望んでいることを文字にするということが重要です。
言葉は癖が出るといわれ、募集要項で頻発するワードはその会社で好んで使われるbuzzワード。採用側が研修や業務で多用される業務上のパワーワードかもしれません。

例えば「Drive」。募集要項で良く見るワードですが、このワードが頻繁に出てくる場合Driveはまさにその会社のBuzzワードだと考えられます。
Driveという言葉から上層部からの指示がなくともプロアクティブにプロジェクトをリードするだけのマインドを持った人物を求めていることから職務経歴書にはイニシアチブを発揮して成し得た成果を盛り込みセルフスターターとしで案件を推進する能力を実績と合わせて記入します。

例)drove sales promotions with key business partners, resulting in a 45% increase in revenue year-to-year.

Drive以外にLeadという言葉で業務に対する取り組み方表現したり、チームの盛り立て役として成果に結びつけた場合にはmotivateという言葉でも表現することができます。
例)Developed and led a two-day onboarding training program, raised customer satisfaction rates by 60% in the first three months of services.

募集ポジションの要求事項をまったく満たさない論外の応募者も存在しますが、よく業務を理解したうえで応募してくる候補者の履歴書は波長も合いやすく職務経歴書の細かな部分まで読んでもらえるため印象にも残りやすくなります。

求人情報のBuzzワードを職務経歴書でも使用する
求人情報のBuzzワードに応える内容にする

使いこなせる英語力をアピール

外資系であれば、当然語学力が求められます。業務上ユニバーサル言語である英語力が必要となることも多く応募書類の職務経歴書も英語で提出します。

この最初の書類選考で採用者の気を惹くために、業務を担う経験やスキルはもちろん英語を自在に使えることを示さなければなりません。
本社から出される営業戦略をはじめカウンターパートナーとのメールでのやり取り、ローカライズの必要なマーケティングツールの制作など、担当する業務によっては日々のタスクの中で英語は想像以上に入り込んでいます。
語学力は実務で生かせるかを判断する基準として最初に目にするのが英文レジュメです。採用側にとっては業務推進時のスピードにも影響を与える要素のため応募者が考える以上に重視される傾向にあります。

応募者の犯すミス

募集要項には能力やレベルを表現する修飾語が多くちりばめられています。例えば、
Ability to develop a new account.
Advanced negotiation skills
この中の「Ability」や「advanced」というのは、採用側でよく使用する言葉ですが、当然のことを仰々しく表現している言葉にすぎません。決まり文句のようなものですが、これを真に受けて履歴書に書いてはいけないのです。

では採用者の気を引くワードをどう選ぶべきでしょうか。
「Ability」「Advanced」や「Expert」などは、ポジションをオーバーに表現する言葉。俗にいう「fluff」です。
これらの言葉は、第三者の評価によって信ぴょう性を上げますが自分の履歴書に書いても自己診断にすぎません。自己診断は応募者が自分をどのように表現し評価しているかであって採用者には響かないのです。
どうしてエキスパートと言えるのか?
能力があるという根拠は?
どのような基準で評価してより高水準なのか?
どれも相対的な根拠がなければ、採用側でレベルを判断することができません。

レベルではなく実績を示す

このような場合、応募者が代わりに使うべき言葉は「Skill」だったり「Experience」といった実際に業務に活かしたことがわかるワードが求められます。関連する成果と貢献度の度合いを明瞭化し実績として一緒に記載することで初めて採用側の気を惹くことができるのです。
improve, increase, grow, accelerate, driveなど成果を表現するワードに具体的な数字があると採用側の目に留まりやすくなるのです。
スキルレベルを形容するワードよりむしろ実績として示すパワーワードを使用することを心掛けてください。

  • Improve average session duration by creating voice-of-customer pages, resulting in a 66% increase in product inquiry and a 30% increase in online sales.
  • Drive implementation of a virtual team workspace that keeps everyone organized and aligned to eliminate three-hour-long meeting once a week.

上記は「improve」「Drive」を使った例です。
成果を説明するときには、必ず文章の中にその背景を含めることも忘れないようにしなければなりません。

 

同じ意味でも別のワードで文章を引き立てる

普段英語に接しない人が陥りやすい癖は何度も同じワードを繰り返してしまうことです。
ボキャブラリーが少ないとその傾向が強くなりますが、ワード自体がすでに日本語化して日常会話でも頻繁に口にするため安易に使ってしまうのかもしれませんね。
一緒くたに表現してしまうとボキャブラリーの少なさを暴露してしまいます。ここも要注意です。

ひと言で表現できるワードも微妙なニュアンスの違いを表現することで職歴が生き生きしてきます。
「コーディネートする」「ヘルプする」「マネジメントする」…。いずれも私たちが普段日常会話で口にすることばですが、いかがでしょうか。使いやすく便利ですが、裏を返せばとてもアバウトなざっくりしたワードです。そんな時にはどうすべきでしょう?
ここで活躍するのが、Thesaurus(類語辞典)です。

このようなワードを職歴(Work Experience)で2度以上使用していたら、一つの言葉を別の言葉に置き換えるのに超便利なThesaurusを使います。例えば、

日本語で「取りまとめる」「準備・対応する」「アレンジする」「連携する」といった意味合いでCoordinateというワードが使われます。つまり英文履歴書では全部Coordinateで代用されるもの。とはいえ、それでは職歴は輝きません。
その場合、書こうとしている内容を突き詰めて表現します。
もし業務の仕切り役として立ちまわっていたのであれば、Organize。
煩雑でミスの許されない業務に携わっていた点にフォーカスする場合はAccommodatde。
また、連携して大事な調整役を担ったのであればliaiseといった具合です。

また、インディアナ大学で発行した「Action Verbs」リストは一般的なリストのように単なるアルファベット順ではなく、強調したい成果の内容ごとにカテゴリー別になっていますので、ほかのワードが浮かばなければインディアナ大学のリストもも参考にすることができます。

2度使うことが悪いわけではありませんが、Thesaurusを活用して語彙力の豊富さをアピールすることは他の応募者と差別化を図る術の一つです。

Thesaurusを活用することで語彙力の豊富さをアピール
Action Verbsリストを活用することで職務経歴書が活きる

業務内容(タスク)を成果に変えて作成する

最も多くのサイトで言われているのが、職歴では単に業務内容を並べるのではなく成果をハイライトしてリストアップしなさいということですね。
では、どのような方法で表現すべきなのでしょうか。

業務内容は今まで職務として遂行してきた内容を述べることです。例えば
Prepared daily reports of deliveries and returns.
といった場合、
職責:営業アシスタント
職務内容:販売店への製品出荷と返品に関するデイリーレポートを作成
成果:記載がなく不明

今まで職務として遂行してきた作業について述べられていますが、与えられた業務が営業部(会社)とってどのような効果・成果をもたらしたかの説明が欠けています。採用側ではTransferable Skillsであっても付加価値が得られないと加点になりません。

効果や成果を書くためには現在・過去の職務の中でどのように行動し、どのように改善、貢献したかをリストアップしていかなければなりません。
そのためには、今までの業務内容を細かく分類し棚卸しすることで現在、過去の実績を明確化することが必要です。

業務の棚卸し

棚卸をする場合は、「職務」、「業務・実務内容」、「成果」に分けて書きます。
「職務」として遂行する中には様々な「業務・実務」含まれています。業務を細かく洗い出して、その一つひとつの「成果」を埋めることをまず最初に始めます。ここで書き漏らさず棚卸しをすることは、これからキャリアチェンジやキャリアアップで求人に応募する際の職務経歴書改定の手助けになるだけではありません。
業務をリストアップして成果を一緒に記入することで、今まで以上にキャリアに対して自信を深めることができ、その自信は職務経歴書の作成にパワーを与えるものだからです。

業務の棚卸リストサンプル

業務の棚卸し一例

成果は相対的な数字や計測された実績で

さらに、ご存じの方もいると思いますが、リストを作成する際、成果には相対的に計測された数字を入れることを心がけます。もし、業務内容自体の成果を数字で表現することが難しい場合は、アシスタントとして成果に結びついたことをリストアップしていきます。いわば、サッカーでいう「アシスト」ポイントを訴求します。

例えば、
ホームページへの流入を増やすためにの施策として
自分がリーダーとなりデジタルマーケティングを実施したことを職務経歴書に記載する場合は、
Planned and activated SNS digital marketing that improved organic search traffic 50% year-over-year.
になります。この場合、
職責:デジタルマーケティング
実務内容: デジタルマーケティングを企画・運営しオーガニックサーチの流入量を増やす
成果:前年度比較で自社ウエブサイトの流入量50%増を達成

もし、アシスタントとして業務にかかわっていた場合は、業務をより具体的に述べhands-on活動内容をアピールします。
Revamped product page content for SEO that grown email list from 1,900 to 19,000 in six months without increasing the monthly budget.
職責:デジタルマーケティング
職務:次の新製品発表までにメーリングリストの構築が急務。プロダクトページと関連キーワードを見直してウエブ来訪者をふやす
成果:従来予算でコンテンツの見直しを実施しメーリングリストを半年で1,900から19,000に。

デジタルマーケティング部の職務として主にコンテンツの見直しに注力し成果の一例としてメーリングリストの構築に寄与した点を強調しています。

成果を宣言したあと具体的に説明する

Work Experience(職歴)を書くときは、抱えていた問題、解決策、成果に結びついた行動を文章で表現するよう意識します。

とはいえ、すべての要素を含めたときに文章が冗長化する場合は必要に応じてアレンジしなければなりません。長すぎる文章で訴求ポイントが曖昧になってしまっては本末転倒。成果を導くことになった行動にフォーカスし簡潔に書き上げることで採用担当者にわかりやすく伝えることができます。

Revamped product page content for SEO that grown email list from 1,900 to 19,000 in six months without increasing the monthly budget.
この文章では、成果と成果を出すための施策にフォーカスしています。採用者には背景の説明を省いても施策で結果を出した点(メーリングリストが加速度的に増えたこと)がアピールできています。

ここまで読むと例文はすべて成果を現すワードで書き始めていることに気づいた方もいらっしゃると思います。

文章の前半で理由を説明し後半に成果を述べると、まどろっこしい文になり、読む人にインパクトを与えることができません。文章は、まず成果や成果を引き起こしたアクションから入り、そのあとに成果の具体的な内容を数字を交えて述べることが基本です。

職務を細かくブレークダウン、実績や成果を書き出す
経験やスキルが一致しているとことがあれば、優先的に記載する
文の冒頭で成果を宣言し、続いて具体的な内容をを説明する
具体的な数字や実績を一緒に述べる

補足:
メディアで取り上げられた経験や業界での署名なアワードは採用者が目にとめるポイント。実績として記載しましょう。

職務経歴書は全体を見やすくするための気遣いも必要です。
レイアウトやフォントなどの細かな注意点は別の記事でお話しします。